2008年10月02日

今森光彦さん

昆虫写真家の今森さんの講演を,聞きに行きました。

今森さんはこの“昆虫写真家”と言われるのが好きではないと。
世の中にはジャンル分けしないと気が済まない人たちがいて
昆虫以外の物を撮ると,「どうして昆虫写真家なのにそんな物を撮るのか」
美しい風景を撮ると,「風景写真家に任せればいい」
人を撮ると「人の写真家にまかせればいい」
・・・・・どうしてそんなに分類したがるのでしょうか?
今はネイチャーという便利な言葉が普及したので,ネイチャー写真家を名乗るようになり,やっといろいろ言われなくなったそうです。

初めての頃と,写真の撮り方や構図,ピントの合わせ方が,あまり変わってない。
はじめから今のスタイルだったと聞いて,すごいなと思いました。
そして“頭に詰まった昆虫が”の方。
ポケットからいくらでも昆虫写真が出てくる。「ところでこの昆虫は・・・」
何日でも昆虫の話をし続けられるだろうな・・・・・。
多くの自然を知れば知るほど,自然は驚異に満ちているとの思いを
強くされ,さらに魅力を感じ続けておられるようだった。
『世界昆虫記』の仕事を手がけて世界中に出かけられ
大変だったけれども,おかげでいろいろなものに出会えた。
虫たちは多様で種類が半端じゃない,同じ虫に二度と出会えない。
ブラジルアマゾンに数億年前からいる10センチの黄金ゴキブリ。
(昆虫好きと言われるが,ゴキブリは大嫌いで,見つけると
すかさず新聞紙をまるめてパーンとのこと。何十万匹のゴキブリの
引越に行き当たってトラウマになった由。)
ニューギニアのハエトリグモ。オーストラリアの白蟻。
南米コロンビア角13センチのヘラクレス。
理由がわからない進化を暴走進化と言うらしい。
その概念は面白いと思いました。
オシャレなヨコバエを紹介しながら,時と場所によって,違う模様になり
二度と撮れない多様な形態を取ると説明された。
飛ぶと真っ赤なアグリアス三色タテハなどなど・・・・・
珍しい映像とお話が続きました。
フランスにファーブル博物館があるのですが,地元では変わり者とされ,ほとんど知られておらず,入館者の8割が日本人とのこと。
なぜファーブルが日本人に受け入れられるかというと
アビニヨン地方はケルト民族で,アニミズム=あらゆるものに神が宿るという考え,これは日本人に通じる所がある。一方,フランス人はカトリック信者であり,例えばホタルを見ると,魂を抜き取られると考えるからではないかということだった。
フンコロガシの融通”がきく面白い生態。
ダラスの17年セミと13年セミの話
10年前ちょうど221年目で同時に出てきて調べた所,進化の途上の別種とわかったらしい。
と次々と面白い話をされた。
基本は身近な昆虫。身近の昆虫をよく見ているからこそ,違いがわかる。
これは鳥と一緒だなと思いました。
最後に昆虫採集について
最近,ペット文化の影響だと思うが,可哀想だとか数が減ると言って,
昆虫採集に理解のない親や先生が増えている。
しかし昆虫は,例えばシジュウカラ1に対し2万というように,
犠牲を見込んだ数いる。どんなに捕っても絶滅しない。
むしろ大量に減る原因は環境破壊である。
子どもが後ろめたくないようにしてやりたい。
しっかり捕まえて,しっかり観察して欲しい。
そこから自然への愛着が生まれる。
自然への興味を引き出す役目を放棄しないようにしてもらいたい。
と締めくくられた。

うわあー(・・;)と思いました。
だって「蝉はやっと地上に出てきたんだから逃がしてやりなさい!」
などと言ってましたから。(>_<)
もう我が子は,蝉を捕まえる年齢は過ぎてしまいましたので,
近所の子や孫たちに教えてやりたいと思いました。
posted by mi-san at 00:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 鳥・生き物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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